日本の大地からの恵み ~日本酒と神様をめぐる~vol.7
真田家出発の地・諏訪(すわ)と長野で生まれた酒米・美山錦(みやまにしき)
◎株式会社舞姫 真田初陣(さなだういじん)純米吟醸 を味わう
写真は、筆者が参加したある日本酒会のラインナップです。
その中でも、ひときわ目立っている黒地に黒のラベルが張られた勇ましい面構えのボトルが、今回ご紹介する、株式会社舞姫さんが造る真田初陣(さなだういじん)です。
ボトルにいい面構えという表現が適切かどうかは、判断に迷うところですが、CDや本にジャケ買いという言葉があるように、日本酒もラベル買いがあってもいいのではないかな?と思うほど、最近の日本酒のラベルは趣があります。
写真では、横を向いてしまっているのですがボトルに深紅のタグが付いていて、その差し色が、甲冑を思わせる配色になっているのも素敵だと思いました。
この真田初陣という名前は、舞姫さんがある長野県諏訪市にある諏訪大社の上社の横にある法華寺(ほっけじ)で、真田幸村(さなだゆきむら)の父、昌幸(まさゆき)が、織田信長と謁見(えっけん)し、家臣になることを誓い、本領安堵し新たな真田家の歴史が開かれたことから、名づけられたそうです。
外見ばかりに触れてきたので、そろそろ、この真田初陣の味わいについて伝えていきます。
凛としたラベルから、かなりの辛口を想像し口に含んだのですが、意外や意外、最初に感じたのは爽やかさと同居する甘味と品の良い香りでした。
ひとしきり香りを楽しんだあと、少し遅れて程よい辛味と深い味わいがやってきました。
このお酒好きな味~! と思いビンの裏を読み納得しました。
使われているお米、美山錦100%。比較的新しい品種の酒米なのですが、甘さとキレ、そして、爽やかさのバランスが絶妙なお酒が、この美山錦によって多く醸されています。
◎長野で生まれた酒米 美山錦(みやまにしき)
先ほど触れた美山錦(みやまにしき)という酒米(日本酒好適米ともいう)は、比較的新しい品種の酒米で、昭和53年長野農事試験場で「北陸12号」というお米を母に、「東北25号」というお米を父に品種改良された過程に、突然変異で生まれたお米です。
このお米で醸したお酒は、すっきりした軽さに深い味わいが同居し、筆者の周囲にもファンが多いです。また、筆者も酒米の欄を見ず日本酒を購入し、美味しかったな、酒米は?と思ってビンの裏を見ると、美山錦だったということが立て続けにありました。淡麗な味わいの日本酒を生み出す元となっているお米です。
誕生が長野だったため主な産地は長野ですが、秋田や山形など最近は、東北でも多く生産されています。
◎諏訪といえば、諏訪大社(すわたいしゃ)
諏訪といえば、諏訪大社ですね。
諏訪湖を挟んで、上社(本宮ほんみや・前宮まえみや)・下社(秋宮あきみや・春宮はるみや)の二社四宮が鎮座します。
諏訪大社には本殿と呼ばれる建物がなく、代りに秋宮は一位の木を春宮は杉の木を御神木とし、上社は御山を御神体として拝しているそうです。
古代の神社には社殿がなかったとも言われていて、諏訪大社はその古くからの姿を残した神社とも言えます。
祀られているのは、建御名方神 (たけみなかたのかみ)と、その奥様と言われる八坂刀売神 (やさかとめのかみ)です。
建御名方神は、大国主神(おおくにぬしのかみ)の次男で、鹿島から出雲にきて国譲りをするよう迫った建御雷神(たけみかづちのかみ)と相撲を取り、飛ばされ、諏訪の地にたどり着いたという言い伝えが残っています。
そんな諏訪で醸される、今話題の真田家の名が付けられた凛々しいお酒を、ぜひ味わってみてください。
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