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必要とされる人が教えてくれること

 

春は人生をどのように生きてゆくかを考えるタイミングでありスタートの季節であります。周りを見渡し皆から必要とされている人がいるならば、人生を豊かにすることを学べる大切な人かもしれません。必要とされる人が教えてくれること、スピリチュアルライフアドバイザーのKAORUがお伝えします。


出典: Pixabay

路地裏の店

 

買い物の帰りによく歩く路地裏があります。大通りよりも格段に静かです。住宅を抜ける道沿いの家の庭には春の花が咲き、私もその景色を楽しみます。路地裏が落ち着くのは、車や人通りが少ないということだけではないことを、季節の花々が教えてくれているような気もします。そして緩やかな時間の流れを感じながら、路地裏を進むにつれ雑多な日常から解放された気分になるのです。

 

路地裏にある目立たない店が繁盛することもあります。例えば、小さいながらもいつもお客でいっぱいのイタリア料理の店。本日のオススメ料理には春野菜がふんだんに使われていました。春キャベツ、新玉ねぎ、新じゃがいも、味はさることながら店を営むご夫婦の心配りが温かく、穏やかな春のスタートが切れそうな気がしました。

 

店主の思い

 

店の中、店主はお客である私たちを見ていないようで見ていてくれます。落としたナイフを拾い新しいものをそっと置いてくれる、お酒のグラスが空けばいつもの順番で頼むお酒はどうかと声をかけてくれる、お金を忘れてしまったときには次回でいいと言い「ありがとうございました」と深々と頭を下げ優しい笑顔で見送ってくれる。どれも押しつけがましくない、なんとも心地いい微妙な距離感を保ち接してくれるのです。

 

人の内面というものは、見た目から多少なりとも感じとることができます。ですが話し方やしぐさ、表情からは見た目以上のその人そのもののエネルギーが滲み出るように思うのです。その店に集まる客人を迎える空間には、穏やかな空気とエネルギーが流れています。


出典: Pixabay

 

路地裏の店、店主が教えてくれること

 

路地裏の店に行けば、忘れていた大切なことを思い出させてくれます。物質的な豪華さ簡素さはその人に合っていて居心地がよければ、それが一番。多くのことに後悔せず、感謝して、心が豊かで満ち足りているということを。そして人付き合いの距離感も店主から学ぶことの一つです。

 

表通り、両手を振って軽やかに突き進めたら人生は輝きに溢れる。それでも時折、路地裏をゆっくりと歩き、辿り着く店で一息つくことも必要なことかもしれません。一息つきながら人生をどのように生きてゆくかを考える。人生を見つめることができるから、自分が幸せだと思う基準を見つけることができたりもするのです。

 

人生を歩き走る中で、いつでもどこでも路地裏の店主となれるような器量は持ち合わせていたい。そして思うのです、静かで温かな優しさを持つことができるようになるまで自分はどのくらい時間が必要なのだろうかと。

 

路地裏の店に人々が足繁く通うのは、私たちが路地裏に求めているものを店主は知っているからなのかもしれません。

 

 

スピリチュアルライフアドバイザー:KAORU

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