驚きが隠せない!「透明感のある人」
人を表現する「透明感のある人」という言葉がありますが、「透明感のある人」とはいったいどのような人なのでしょうか。また、透明感はどのようにして生まれているのでしょうか。
スピリチュアルライフアドバイザーのKAORUがお伝えします。
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驚きが隠せない!「透明感のある人」
「透明感のある人」そう表現できる人とは、いったいどのような人で、その透明感はどこから生まれてくるのでしょうか。スピリチュアルライフアドバイザーのKAORUがお伝えします。
出典: Pixabay
少しのゆとり
年々日本の夏が短く感じます。元々短いのかもしれませんが、時の流れるスピードが歳を重ねるごとに増しているようです。
夏も終わりに近づくと、夏が苦手な私の身体は疲労が少しずつ蓄積し幼い子どものように昼寝なしには過ごせなくなるときがあります。身体が疲労していると掃除もままならず、ホコリが溜まってきたあちこちの部屋を見渡し、どの部屋から掃除しようかと身体のだるさから迷います。
ある日、友人の引っ越し祝いを買いに電車に乗り込むと昼に近い時間帯ということもあり乗客も少なめ、座ることができました。目的の駅までの40分は私だけの時間、最近買った本を取り出し読み始めました。夢中になって読んでいると、すぐ近くで声が聞こえました。
「お座りになりませんか」
私の隣に座る若い母親の声でした。
「大丈夫ですよ。次で降りますのでね。ありがとう」
そう応えたのはドア付近に立つ老夫婦の婦人のほうでした。
若い母親は、2歳に満たないくらいの子どもを抱っこしていたようで、腕には子どもの洋服のシワやカバンの持ち手のあとが残っていました。やっと座れたのだろうと思われる親子の会話を、本を読みながらも、なにげなしに聞き取っていた自分に不思議な気分になりました。そして、周りの様子を気遣うことのできる少しのゆとりを持つことができなかった自分に、なんとも言えない恥ずかしさがこみ上げてくるのでした。
生まれて初めて見たもの
若い母親よりも自分が席を譲るべきだったと、後悔と恥ずかしさを助長させる出来事がすぐにやってきました。
「声をかけてくれてありがとう。嬉しかったわ」
老夫婦の婦人が若い母親に声をかけ、微笑みながら二人は次の駅で降りていきました。若い母親は少しの笑みを浮かべ、かすかにうなずき老夫婦を見送りました。その表情には、申し訳なさ、嬉しさや照れが入り交じる初々しさがあることを私は目の端に映していました。
目の前の出来事は、何もできなかった自分が口惜しく、いたたまれなくさせました。私は、自分と同じ思いをしている人がいないかと周りを見渡しましたが、以外にも乗客の表情はクールでした。
ふと私は、他のことに興味が沸き始めます。老夫婦に席を譲ろうとした若い母親とはどのような人なのか、もう一度よく見てみたくなったのです。私の左隣に座ったその人を、目が合わないタイミングで見てみると、思わずハッとさせられました。若い母親が醸し出す雰囲気に、見とれてしまうほどの透明感を感じたからです。言葉で表すならば、川底がはっきりと見える清流に鮎の鱗と川の小さな波が初夏の太陽の光に反射しきらきらと揺らめいているような情景を目にしたような感じ。私の人生で「透明感のある人」を見たのは生まれて初めてのことでした。
出典: Pixabay
透明感のある人の「透明感」
電車でその若い母親に会ってからというもの、同じような「透明感のある人」がいないかと過ぎ行く人の中に探すときがありました。初夏に会った彼女のような透明感はどこにもなく、夏も終わりに近づいてきました。
透明感のある人の例えに、肌の綺麗な人、身のこなしの優雅な人、端正な顔立ちの人、言葉遣いのきれいな人などといわれることが多くあります。
しかし、それだけではない彼女の水滴が弾むような透明感とはいったいどこから生まれているのか。辛く苦しい体験を多くしてきたのか、素晴らしい想像力の持ち主なのか、人間の感情のあらゆる側面を知っている人なのか。彼女の容姿は、肩くらいの黒髪を一つにまとめ、中肉中背の体型にクリーム色の麻のブラウスと白のパンツというよく見るスタイル。しかし、瞳からは子どものようなピュアな光を放ち、光の奥には心が落ち着くような感覚があるように感じました。
それは、道を歩いていた人が急に嘔吐し倒れた場面に出くわしたときも、その人の汚物を拭きながら救急車を呼び励まし続けることができるような人であり、他人の人生のなかにも幸せを見出せると素直に考えられる人。大げさかもしれないけれど純真であり、また単純な心の持ち主でなければ、あの透明感は生まれないと思うのです。
自分の姿を鏡に映してみては、清流にはほど遠い川を見ます。どこから掃除をしようか、結論はすぐに。ピュアな心を育てるには美しいものを感じること、自然を感じることが一番。迷うヒマなく車に乗り込み美しい川になるべく、その景色を心に映しに行くのでした。
スピリチュアルライフアドバイザー:KAORU
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