朱雀のスピリチュアルな意味とは?四神獣からひも解くご利益を解説します
太陽や炎を思わせる凛とした姿形が魅力的な朱雀(すざく)は、フェニックス(不死鳥)や鳳凰とよく同一視されますが、別の存在です。有名な手塚治虫の火の鳥は、フェニックスであり鳳凰だそうです。朱雀は中国の神獣で、方角的に南を守る神様です。
知っているようであまり良く分からないというイメージのある朱雀について解説してゆきます。
この記事を読めば以下の事が分かります。
・朱雀の一般的な意味
・朱雀のスピリチュアルな特徴
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目次
朱雀は四神の一柱
この章では一般的な角度から、朱雀について分かりやすく簡単に解説します。
四神(四神獣)とは
朱雀(すざく)は青龍(せいりゅう)・白虎(びゃっこ)・玄武(げんぶ)と共に、中国の神話において、四神(しじん・ししん)と呼ばれる天の四方の方角を司る霊獣です。四獣や四象とも言います。
四神にはそれぞれ司る方位、季節、そしてその象徴する色などがあります。
・朱雀…南を護る 色は赤(朱) 季節は夏 属性は火
・青龍…東を護る 色は緑(青) 季節は春 属性は木
・白虎…西を護る 色は白 季節は秋 属性は金
・玄武…北を護る 色は黒 季節は冬 属性は水
陰陽五行に深く関係する
陰陽五行説は四柱推命や風水・九星気学などの基本の考え方です。この陰陽五行に四神も深く関係しています。東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武にプラスして、中央を護る麒麟(きりん)や黄龍(こうりゅう)を加えることで五神または五獣と呼びます。
・麒麟または黄龍…中央を護る 色は黄色 季節は土用 属性は土
※土用とは、五行に由来する暦の雑節で、年に4回訪れる、立春・立夏・立秋・立冬の直前の約18日間を指します
風水との関連(四神相応)
風水において四神相応(しじんそうおう)とは、その地に住む人々が繁栄するために最適な地相であることを表します。具体的に四神相応の地とは、背後に高い山(玄武・北)、前方に海・河川などの水(朱雀・南)、左右に丘陵や大道(青龍は東・白虎は西)が囲む形状の地相を指します。東に川、南に大池や海、西に道、北に山がある都市は繁栄するといわれています。そして実際にこのような土地に住む一族は長く繁栄してきた歴史もあります。
平安京(現在の京都市)は四神相応に基づいて町づくりがなされたのは有名な話ですが、現在、平安京の南の地点が干拓されているために朱雀を失ってしまい、四神相応の地相ではなくなっていると言われています。
また、長く栄えた徳川幕府の江戸の町も四神相応の地です。
四神は日本でも貴ばれてきた
中国発祥の四神ですが、日本においてもその考え方が広く貴ばれ、生活の中の様々な場面で使われてきました。その例を挙げます。
・会津藩では武家男子を中心に年齢別に50歳以上の玄武隊、36歳から49歳までの青龍隊、18歳から35歳までの朱雀隊、17歳以下の白虎隊と四神の名前を部隊名として軍を構成していました。幕末の戊辰戦争時の白虎隊の悲劇は有名です。
・キトラ古墳(亀虎古墳の表記もある)は奈良県明日香村にある壁画古墳です。石室内には、四神、十二支、天文図、日月の壁画があります。四神の壁画は対応する方位に合わせて、東壁に青龍、南壁に朱雀、西壁に白虎、北壁に玄武が描かれています。
・大相撲において、本土俵の吊り屋根には四色の房が吊り下げられています。 四季と天の四神を表し、五穀豊穣を祈念しているといわれています。
・一説によると、ちらし寿司は四色の具材で四神または四季を表し、五色(五行)の具材で宇宙を表現しているといわれています。
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朱雀のスピリチュアルな特徴
この章では朱雀のスピリチュアルな意味や特徴について解説します。
そもそも朱雀とは
朱雀とは四神の中でも南を護る神獣です。色は赤(朱)・季節は夏・属性は火が朱雀を象徴します。フェニックス(不死鳥)や鳳凰、ガルーダなどと同一視されがちですが、別の意味を持つ存在です。
神話上ではその姿は、鶏の頭に燕のあご、首は蛇で尾は魚のよう、身体には5色の模様があると言われています。
朱雀の赤
朱雀は火の属性であり、火を操る美しい神獣です。火を表す赤(朱)色は朱雀を象徴する色です。朱雀はその火で悪運などを焼き払ってくれると言われています。朱雀の炎は「邪」を焼き尽くす炎なのです。
また、朱雀は太陽の象徴でもあります。南は神様のおられる方位であり、太陽は神様の象徴でもあります。朱雀はまさにその南を護っている神聖な霊獣なのです。
特徴的な朱雀の翼と羽
朱雀は強靭な翼を持ち、その翼で災厄・悪霊を祓い、幸福と家運繁栄を招くと言われています。
また、朱雀を象徴する色は赤ですが、朱雀の羽自体は5色に彩られています。その羽の美しさから、朱雀は美と知性の象徴とも言われていますが、一方で自尊心が高い事から社会性に欠ける面も持ち合わせているようです。
朱雀のご利益
朱雀のご利益は、災厄や悪霊除け・家運繁栄・起死回生・信頼回復・社幸運・対人運に効くと言われています。さらに、南の象意から、良いひらめきや豊かな社交性なども期待できます。是非、朱雀のパワーを分けていただきましょう。
朱雀からのご利益を賜る方法
朱雀の気を得るために置きたいアイテムを風水的角度から紹介します。
・朱雀の置物を部屋の南に置く
・朱雀のパワーストーンブレスレットをする
・朱雀を表す赤色を意識して使う
・部屋に太陽光が入るように工夫する。
(太陽光が入らない場合には明るい照明をつける。)
・部屋の南に水関係の物は置かない。
また、京都五社めぐりでも朱雀のパワーを感じる事が出来るでしょう。北の玄武「上賀茂神社」・西の白虎「松尾大社」・中央を守護する「平安神宮」・東の青龍「八坂神社」・南の朱雀「城南宮」が平安京にゆかりの深い四神相応を思わせてくれる巡りとなっています。
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まとめ
朱雀は青龍・白虎・玄武と共に四神を構成するメンバーであり、フェニックスや鳳凰などと同じ存在だと思われがちな神獣であることがお分かりいただけたと思います。朱雀は単体で扱われる事がほとんどなく、四神の一柱として語られる事が多いと思います。多くの人が連想するであろう、かの有名な火の鳥とほぼ同一視されることは、朱雀にとって多くの人に愛される特徴の一つだと思います。
中国から(または中国経由で)たくさんの神様が日本に渡来されて、それが徐々に日本の地になじんで、いつの間にか日本人も貴ぶ神様になっている例もたくさんあります。神様に救ってほしいという人の願いは世界共通なのですね。
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