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心のコリをほぐすツボ「許す」
「許せない」という気持ちは、とても辛いもの。しかし、「許せない」ことを「許す」ことができる機会は誰にでも訪れます。「許せない」そんな心のコリをほぐすには。スピリチュアルライフアドバイザーのKAORUがお伝えします。
出典: Pixabay
頭が真っ白になった大失敗
近所にあるスーパーマーケット、ここがこじんまりしていて買い物がしやすい。
「トマトをかごに入れ忘れた！豆乳も入れ忘れた！」
というときも売り場まですぐに戻ることができます。
この日もいつものように行ったり来たりしながら買い物を済ませました。帰り際、スマホの着信履歴を見みると頭が真っ白に。
知人との約束をすっぽかしてしまっていたのです。慌てて時計を見てみますが約束の時間はとうに過ぎています。すぐに知人に連絡を取り謝りました。
何カ月も前から会うと決めていた大切な約束の日を、明日だと勘違いしていたのです。
「日にち間違えちゃったの？それならよかった。電話にも出ないし、何かあったのかなと思ったよ」
知人は、たいそう心配していたようでした。私の声を聞いて安心し、怒る様子もなく次回の約束を楽しみしていると言ってくれました。
そういえば数日前から友人に、
「○○さんとの約束の日にち、一日ずれてない？確か水曜日って聞いていた気がするけど、予定確かめてみたら」
何度か言われていたのを思い出します。
予定を確認しなかった後悔と知人の優しさが、心をいたく締め付けるのでした。
忘れられていた約束
知人に連絡を取りほっとしたのも束の間。知人が予約の取れない店の予約し、仕事の調節をしながら会う時間を作ってくれていたことを思い出しました。
「なぜ、こんなことが現実に起きているのか、何かの間違いではないか、どうして日にちを間違えてしまったのだろう。後悔してもはじまらない、時間は過ぎてしまったのだ。いや、それでも約束の日時を確認することはできたはずだ」
ずいぶんの間、後悔の暗いトンネルの中を行ったり来たりしていました。自分だけがいる暗いトンネルでは、普段聞こえない声が聞こえてきます。
「知人と同じような経験があったはずだ、自分は相手を許すことができていただろうか」
二年前のある日、知人に行きたい店があるといわれたことがありました。そこは、予約が取りにくい洋食店。私は幾度となく電話をし、どうにか予約することができました。当日になり待ち合わせ場所で知人を待ちましたが知人はきませんでした。すっぽかされてしまったのです。知人とは連絡が取れず、ずいぶん後になって連絡がきました。私との約束をすっかり忘れていたというのです。数日の間、思い出すたび心は悶々としていました。
「私だったら体調が悪いとか、不幸がおこらない限り大切な予定は絶対忘れない、そんなことはあり得ない」
そう思っていた私が、同じことをしてしまったのです。
出典: Pixabay
「許す」ということができるようになるとき
大抵のことは許すことができる。すっぽかされた約束だって許していたつもりでした。が、トンネルの中にいると今までの悔しいことや、悲しいことが次々と暗闇の中に映し出されてきます。
人は、許すことができない出来事を許すことができるようになるとき、二つのきっかけがあるように思います。
一つは、辛い経験や努力していく中で今の自分が幸せだと感じる出来事があり、小さなことにも感謝の気持ちを持てるようになったとき。
一つは、許せないと思っていたことと同じようなことを自分がしてしまう出来事が起こり、相手から許されるという優しさを知ったとき。
許すという感覚は、硬くなって動かなくなってしまった心のコリをほぐしてくれるエネルギーがあります。
そのエネルギーには、心のどこかで許すことができない怒り、悔しさや悲しさというコリをほぐしてくれます。が、そこには、痛みも伴う場合もあります。できれば経験したくはない痛みではあるけれど、経験した人にしかわからない相手の痛みを受け入れ理解することができるというご褒美がついてくる。痛みとご褒美を何度も行ったり来たりしながら柔らかい心がつくられ様々なことを受け入れることができるようになっていくのではないでしょうか。
「人は失敗したくして、失敗するのではない」
そう思えたりもしてくるのです。
今日も、スーパーマーケットを行ったり来たりしながら、すっぽかしてしまった約束を心苦しく思い出してみる。人を許す、自分を許す、許す心はこうして作られ心を許していくものなのだと。
スピリチュアルライフアドバイザー：KAORU
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