ネガティブだって駄目じゃない! ありのままの自分を認めてみよう。
ありのままの自分を認める。心の問題を扱うときによく聞く言葉です。
ネガティブな感情も、ありのままに受け止めて良いというテーマで、今回は逢坂朋代が「自分を認める」ということを分かりやすく教えてくれる本、漫画家の細川貂々さんと精神科医の水島広子さんの「それでいい。自分を認めてラクになる 対人関係入門」ご紹介します。
ありのままの自分を認める。心の問題を扱うときに、よく聞く言葉です。
でも、それがなかなか出来ないから困ってるんだ! と思うことはないでしょうか。
今回は「自分を認める」ということを分かりやすく教えてくれる本をご紹介します。
「それでいい。自分を認めてラクになる 対人関係入門」
細川貂々 & 水島広子 創元社
photo by 逢坂朋代
漫画家の細川貂々さん(以下、貂々さん)はベストセラーとなった「ツレがうつになりまして。」という本の作者です。
そんなベストセラー作家なのに、「自分を認められない」「ネガティブなことばかり一日中考えている」自称「最悪なネガティブ思考クィーン」です。
そんなネガティブクィーンの貂々さんが、精神科医の水島広子精神科医の水島広子さん(以下、水島先生)と出会い、「自分を認められるようになりたい」と思う過程が漫画で読める本です。
水島先生の「対人関係療法」は、人は人と接することで出てくる悩みを解決するために「健康的で常識的な人間関係を学んでいく」ものです。
貂々さんの場合は、病気というほどではないものの、生きづらさを感じて苦しい状態でした。そういう方には「対人関係カウンセリング」が有効だそうです。
まず、貂々さんがネガティブな自分を「それでいい。」と思っていい理由を解き明かしてく部分からご紹介します。
1.ネガティブでいい。
出典:無料画像素材 写真AC
対人関係療法のキーワードは「感情を大切にする」「それって人間として当たり前だよね」だそうです。
人はつい、ポジティブな感情を良しとして、ネガティブな感情を悪いものだと判断します。
でも、ネガティブな感情を感じるのは「自分を守るためのセンサー」であり、悪いものではないそうです。
2.ネガティブな人が嫌われるのは、なぜ?
ネガティブな人は嫌われる。それは、「ネガティブだから私はダメなんです」と言うことで「なぐさめて!」というよな圧力を感じさせるからだそうです。
悲しいと感じているなどの感情をプラスして伝えることで、相手に慰めや励ましの言葉をかけなくてはいけない、という面倒な気持ちを感じさせなくて済むそうです。
相手に「こういう言葉をかけてほしい」という無意識の要求が、嫌われる原因のようです。
だから、ネガティブな感情を感じること自体が嫌われる原因ではなく、相手に慰めを強要するような言葉がけが嫌われる原因。この表現の仕方を変えれば嫌われないそうです。
生きづらさを感じ、自分のネガティブ思考を全力で否定していた貂々さん。
ここまでで、ネガティブ思考を水島先生に「仕方ないよね」「それでいい」と認めてもらい、なぜ認めていいのかを説明してもらいました。
なんとなく、自分はネガティブだけど「ダメな人間」ではないと思えてきませんか?
その上で、実際の人間関係ではどうすればいいかは2章にあります。変われない自分を責めがちな方は、3章を読んでみてくださいね。
水島先生の言葉に「ネガティブ思考の人は 自分の価値が低いと思っているから 自分以外の人はカンペキに生きていると思いがち」というものがありました。
ここを読んで「自分以外の人はカンペキって、違うの?」と思った方にこそ読んでいただきたいです。
最後のほうに、貂々さんが行っている「自分を認める練習」が掲載されています。一つ一つは難しいものではないかもしれません。できるところから練習してみることができそうです。
ありのままを自分で認め、周囲にも認めてもらう。
それができる世界は優しく感じますね。
ありのままの自分を「これでいい」と認めることから、生きづらさを手放していくことができそうです。