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ジオマンシーショートストーリー

ジオマンシーは、アラビア生まれのとても当たる占いです。ジオマンシーの16のシンボルにまつわる物語を、一話完結のショートストーリーとしてご紹介していきます。

ケース12「少年」〜メグミの場合〜


出典:無料素材画像 写真AC

「お姉ちゃん、最近、占いを習ってるんだって?」

今日は姉妹ふたりで、久しぶりのランチだ。姉のメグミは、高校を出てからずっと地元の商工会議所の事務員として働いていて、妹は3才の男の子がいる専業主婦。

「うん。ジオマンシーっていうアラビアの占い」

「へえ、占い師にでもなるの?」

「さあ、それは分からないけど勉強するのが楽しいの」

「お姉ちゃん、あたしと違って勉強好きだったものね。ねえ、占いの勉強ってどんなことするの?」

「うーん、たとえば」メグミは、ちょっと考えてから、ひとつ例を出してみた。

「少年っていうシンボルがあるんだけどね。このシンボルを理解するために、身の回りにある、「少年っぽい何か」をできるだけたくさん見つけてみるの」

レストランの店内を見回して、壁に張ってあったクラシックカーのパネルを指さす。

「車。あとはバイクとか飛行機とか電車とか」

「ああ、確かにレン君もそういうの好き」

レン君というのは2才になったばかりの妹の息子だ。メグミはうなずいて続けた。

「ほかにも少年っぽいものっていろいろあるでしょ。虫取り、木登り、冒険……」

指折りあげていくと、妹も間に入ってきた。

「ヒーローも」

「そうそう。あと、かけっこ」

「じゃあ、ゲーム」

「ライオン」

「トラ」

「カメラ」

ついつい競争のように交互に言い続けて、妹の番で詰まった。

「……うーん、うーん、じゃあ、うちのレン君!」

メグミは苦笑した。

「うん。それもありね」

「もうこれで終わりかな」

「まだまだいくらでもあるわよ。ナイフ。ものつくり。直線。鉱物。試合。チャレンジ。あと……負けず嫌い」

すると、妹の表情が変わった。メグミをまじまじと見つめる。

「なんか、お父さんのこと思い出した。ゲームでもしりとりでも、お父さん負けず嫌いだったじゃない」

ふたりの父親は、入退院を繰り返して、去年亡くなった。

「確かに。治療のときも絶対、辛いとか言わなかったよね」

メグミは、言いながら、もうひとつ身近な「少年」を見つけた。自分の胸に手を当てる。

「あたし。あたしの中にも、少年がいた」

妹がうなずく。

「うん。お姉ちゃんの中にお父さんがいるよ」


出典:無料素材画像 写真AC

最後は強がることもできないくらい弱ってしまったけれど、思い出すのは、少年のようなキラキラした笑顔ばかり。

なんとなく、今まで父親の話はお互い避けていたけれど、その日は久しぶりにたくさん思い出話をした。

帰り道、レストランを出たら、頭上には、まぶしいくらい青い空が広がっていた。

上を見上げた妹が、笑って言った。

「青空も、少年っぽいんじゃない?」

「ほんとだね!」

ふたり顔を見合わせて笑った。

 

ジオマンシーシンボル「少年」のキーワード

男性。強がり。競争。勇気。
*画像は「ジオマンシーカード」「ハピタマ!」です。

 

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占い師・作家:高橋桐矢

WRITTEN BY 高橋桐矢

高橋桐矢
高橋桐矢(たかはしきりや)占い師兼作家。 雑誌「ムー」(学研プラス)に毎月の占い掲載。 著書『占...