○想定を超えてしまった事態を目の当たりにした時に起きていること

自分の想定を超えてしまった事態を目の当たりにした時には、私たちは、ショック状態かもしれませんし、パニックになることもあるかもしれません。または、自分に何が起こっているのかさえ、わからないかもしれません。
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起こった事態に対して、何かを責めたり、こんなことに巻き込まれてしまっている自分のことを責めていることもあります。
それは、自覚のないままに。

この時には、脳科学的には扁桃体の活動が活発になっている状態です。扁桃体は何が起きているのかわからないとスイッチがオンになります。そうすると、とても簡単に言うと、身体的には、興奮したり、無力感を感じたりしているのです。

危険を感じて、戦うか、逃げるかの準備をしている状態です。これは、当たり前で、普通の状態なのだと知っておきましょう。

○「どうしてこんなことが起きてしまったのか?」を考えるより前にしたほうがいいこと

そんな状態の時には、「どうしてこんなことが起きてしまったのか?」を考えても有効な答えは出てはきません。

今まで経験したことのない危険を感じている状態の時に考えたとしても、大抵は人や事態、そして自分を責めるような答えしか出てきません。

では、何をしたらいいのでしょうか。

まずは、大きな深呼吸をします。そして、体の感覚を感じてみましょう。胸のあたりがざわざわするのを感じたり、体のどこかが緊張をしているのを感じたりするかもしれません。

そして、「何が起きているの?」「どんなことを感じているの?」と聞いてみてください。

驚いた、怒りが湧いている、絶望している、悲しい。

感情を感じることができると、「ほっと」した感覚を得られるのを感じるかもしれません。

それは、扁桃体は感情を知ることができると、半分落ち着くことができ、脳がうまく働くようになるからです。

○ 大切なのは、考えることより感じること。そして感じ続けること

自分の想定を超えたような出来事が起こってしまったような時には、何かと自分が切り離されてしまったような感覚になるものです。一種の戦争状態です。

ここにもう一度つながりを取り戻し、平和な状態にするためには、自分が何を感じているのかを観察し、知ることが大切です。

体の感覚や感情、そして気持ちはとても大切なセンサーのようなものです。

あなたが本当に望んでいることを教えてくれるものです。

こういう時には、頭で考えることよりも、体の感覚や、感情を知ることの方が脳科学的にも有効です。

こんなにも自分が苦しんでいるんだということがわかったら、どうか、その感覚から逃げずに、そこに留まってみてください。感じ続けていると、その感情にも変化が訪れるのがわかるはずです。

それは、平和な感覚のはず。気持ちにつながった感覚です。

その感覚になれたら、やっと、「自分はどうするのか?」という質問に創造的な答えを出すことができるはずです。

ぜひ、試してみてください。そして、周りに「どうしてこんなことが起こってしまったのだろう!」という方がいらしたら、「何を感じているの?」と気持ちを聞いてあげてくださいね。

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深井 沙織
一卵性双生児で生まれたので、幼少期から「自分の存在とは何か?」ということに興味がありました。 人生...