魔女のサバトってどんなこと?
「魔女のサバト」と聞くとどんなイメージがあるでしょうか。
真っ黒な衣装を着た魔女たちがおどろおどろしく鍋をかき回したり、集まって悪巧みをしたり……?
童話の中やゲーム・アニメの中でも、そういったイメージが多いですね。
ですが実は魔女というのは、季節の移り変わりを肌で感じ、自然からの恵みをとても大切にする人たちなのです。
サバトというのは、季節の節目にある祝祭のこと。主にケルトの暦から成り立つものです。
季節の節目に儀式をしたり、祝宴をしたり。これって日本のお正月などのイベントと変わらないと思いませんか?
現代にもそういう昔からの風習を大切にした魔女たちが実はけっこういるのです。
今回はそんな魔女の祝祭、秋のサバト「Mabon(メイボン)」を簡単にご紹介します。
日本の秋分、魔女のMabon
「Mabon(メイボン)」とは、日本でいう秋分に当てはまります。
9月23日頃 昼と夜が等しくなり、この日から夜が長くなるのです。
ケルト語では、「Alban Elved 」と言い、果実や木の実・ブドウなどの収穫祭が続きます。
この時期に不調を感じる人が多いという話をよく伺います。春分にもいえることですが、昼と夜つまり、光と闇のバランスがこの時期を境にも変わっていくため、精神的にストレスがかかるからなのだそうです。
冬の長い眠りに備えて作物を集める動物たちと同じように、秋の恵みに感謝し古き神々に捧げて祈りの儀式を行います。
Mabonの儀式で使われるチャント(歌)の多くは、そういった祈りの意味が込められているのです。
この時期に収穫される秋の食材にはそんな不調も整えてくれるパワーを秘めています。
豊かな秋の実りを存分に味わって、これからくる長い冬に耐えていきましょう。
月の食べ物、きのこの話
今回は秋に旬を迎えるきのこ達を使ってみましょう。
占星術では、きのこは「月」の守護にあたる食べ物。
直観力を高めてくれるもの、とされています。
日本での栽培のはじまりは1600年代の大分とも伊豆の天城山ともいわれています。
今では一年中手に入るきのこですが、秋に旬を迎えるのは、「しいたけ・ぶなしめじ・まいたけ」など。
きのこはカロリーが低いですが、抗がん効果やコレステロール低下などの効能がある素晴らしい食べ物。
ローマ時代には体力を増強させるという話があったり、中国の明時代に書かれた医書にも記載があったりとかなり古くから食養生には貢献してきたようです。
占星術×料理の素敵なマリアージュ
『魔女のサバト「Mabon」を祝って食べる、色々きのこの炊き込みご飯』をつくってみましょう!
材料:
しいたけ、ぶなしめじ、まいたけ各40g、油揚げ半分、お米2合分、酒大さじ1、醤油大さじ1、塩小さじ半分、ごま油小さじ1
作り方:
お米は研いで炊飯器に入れ、2合分の水につけておく。
しいたけは薄切り、ぶなしめじとまいたけは食べやすくほぐす。
油揚げは細切りにして、さらに半分に切る。
お米の入った炊飯器に調味料を全て入れて軽く混ぜ、きのこをすべて入れる。
炊き上がったら一度全体を混ぜてふたを閉め、数分蒸らしたら出来上がり!
新米の季節、日本の美味しいお米ときのこの旨みがたっぷりつまったシンプルなマジカルフードです。
きのことごま油の香りが食欲をそそります。
お好みで鶏肉や人参をいれても美味しいですよ!
秋の味覚を楽しみながら、自然の恵みに感謝して過ごしたいこの時期。
魔女たちの暦は現代では忘れがちな、そういったとても大切なことを教えてくれているのです。
あなたのすぐそばにもほら……魔女がいるかもしれませんよ。