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西洋占星術で読み解く「鬼滅の刃」

この秋、爆発的な大ヒットになった映画「鬼滅の刃ー無限列車編」。ご覧になった方も多いと思います。

コロナ禍での不況を払拭すべく、GOTOトラベルやGOTOイートなどで人々が動くようになった昨今、名前にGOTOが入っている作者の作品が映画化されてこれ程までのヒットになるとは、公開前までは予想がつかなかったでしょう。


出典:無料素材画像 イラストAC

 

原作者のホロスコープ

 

作者の吾峠呼世晴氏は性別不詳で顔出しを一切していませんが、生年月日の情報がありましたので、それをもとにホロスコープを出してみました。

 

太陽と月は牡牛座。出生時間は不明ですが、新月の直前または新月ぴったりの生まれです。
太陽と月に対して冥王星が180度。底知れない影響を生まれながらに受け止め、自分自身を壊さないためにも創造的に活かす必然があるのでしょう。

 

また太陽と月には山羊座の海王星と土星が120度、イマジネーションに形を与えて現実に生み出す事が得意な配置です。太陽と月の近くには金星も輝いているので「絵・アート」でもあり、双子座の水星の隣に木星がある事から「豊かなストーリー、絶妙な台詞回し」も表します。

 

注目したいのは火星が蟹座で、傷と癒しを表す小惑星キロンとピッタリ重なっている点です。
蟹座は「家族」を表し、守るべきものと敵をはっきり区別します。火星+キロンと180度の位置には山羊座の天王星があります。この配置からは想定外の事態で家族が傷を受け、妹を癒すために守り戦うという、主人公の背景が思い浮かびます。

 

作者と関わりの深い恒星として、空の星座てんびん座にあるズベン・エル・ゲヌビが気になります。太陽と180度の位置で作者の冥王星にも近く、その象意は「社会改革のために不正に挑む。私欲を捨て、組織・グループ・地域社会に関わる。エゴに打ち勝とうとする意思」とあります。鬼殺隊の理念と重なるように感じます。

 

昨年から今年にかけての星回りはちょうど作者のサターンリターン(土星回帰)の節目に当たります。またそこに冥王星と木星が重なるタイミングだった事に驚きを隠せません。

 

 

ここ数年の大惑星の動き

 

土星が山羊座に入ったのは2017年12月20日。動きの遅い冥王星はその前から山羊座に鎮座し、土星がやって来るのを待ち構えていたのでしょう。今年の1月、山羊座で冥王星と土星が重なり、ほぼ同時に太陽も重なるという滅多にない現象が起きました。冥王星と土星…頭文字だけにすると「冥土」です。本来、鬼というのは冥土にいるものではないでしょうか!?

 

そこに太陽が重なる…これは鬼という存在が注目されるという見方もできますし、作中で主人公が使う神楽や呼吸、また太陽の光で鬼を倒すという見方も出来ます。

 

この冥王星・土星・太陽の合は地球全体に与える影響なので、コロナウィルスはこれだったのか!と思っていたのですが……どうやら日本にとっては「鬼滅の刃」であるという見方も可能かもしれません。

 

 

火星の接近と牡羊座での長期滞在

 

火星は逆行時期を含めここ半年ほど牡羊座に位置しています。火星は牡羊座にあるとパワーが倍増します。また牡羊座は大惑星群が鎮座する山羊座と90度の関係にあります。山羊座の土星も強力ですが、そこに対して果敢に切り込んで行き、跳ね返されても何度でも立ち向かっていく火星の勢いを感じます。

 

そういえば、この夏話題になったドラマ「半沢直樹」も、大銀行や政府の黒幕といった個人では太刀打ちできないような大きな相手に対し、主人公が様々な禁じ手や裏技を使って不正を暴いていくストーリーで、こちらも山羊座に対する牡羊座90度の象徴を感じます。


出典:Pixabay

 

映画の大ヒットと占星術

 

映画が公開されたのは10月16日です。その日の星回りを見てみましょう。

 

・月と太陽が天秤座

この日は新月の1日前。この月の位置は「減らす、終わらせる」という意味があり、作品の人気が増えた事との関連性は不明ですが、タイトルが「鬼滅」ですから、鬼を滅する事には向いていたと言えるのかもしれません。

 

また、月と太陽が共に天秤座にあり、牡羊座の火星とは180度、山羊座の大惑星群と90度で「Tスクエア」という配置が出来ています。映画も一人で観にいくのではなく、天秤座的にデートや家族連れで賑わっているので、これによって入館者が増え大躍進になったとも読めます。
この時の太陽と火星の180度は、映画後半の一対一のガチ対決ともマッチします。

 

・金星・木星・海王星

金星が海王星と180度で、山羊座の木星がそれを調停する位置にあります。これは「夢が膨らむ」というニュアンスで、映画前半の鬼との戦いとたいへんマッチしています。

 

・火星はまさに鬼殺隊

火星は地球のすぐ隣にある赤い惑星です。8月にも火星の逆行と接近についての記事を書きましたが、今の星空でもたいへん目立ち、日没後には西に木星、南東に火星が輝いています。

 

火星は勢いのある男性性の象徴で、競争・戦い・流血・刃物などを表してきました。
鬼殺隊は、鬼を倒すために激しい修行で心身を鍛え、日輪刀で鬼の首を切り殲滅する事が使命という、まさに火星そのものです。

 

・冥王星+土星+木星と火星のスクエア(90度)

やはりこの組み合わせが重要です。これはまさしく鬼と鬼殺隊との戦いを表すからです。
戦い・殺戮・死、それと重い任務・努力・社会的責任・大きな影響力というワードが浮かびます。

 

冥王星は占星術では大きな意味合いを持ちますが、天文学では準惑星とされる小さな星…太陽から最も遠く、公に姿を現さず裏側で秘密の行動を取る…まさに鬼たちや鬼のリーダーを連想します。しかし実は鬼殺隊も社会的には認知されない私設団で、刀を持ち歩くのも非合法、一般人を鬼から守るために隠密行動をしているという冥王星的な側面もあるのです。

 


出典: Pixabay

 

今の時代と「鬼滅の刃」

 

ここまで書いてきた事から、今の星回りとこの作品の深いつながりが見えてきたでしょうか。コロナ禍で昨年とは違う生活様式を強いられ、先の見えない閉塞感の中で、この作品が私たちの「目醒め」を促し「心を燃やせ」と訴えかけているのは、単なる偶然ではありません。

 

昨年でもなく、来年でもなく、まさに今年のこの時期にこの映画が多くの予想を裏切り大ヒットを続けているのは、原作者の力、アニメ制作側の力、プロモーションの力だけでなく、時流が味方したのでしょう。それは私たちの無意識がこの作品を通して浮かび上がらせたい「重要な何か」が含まれているからではないでしょうか。それは一体何なのか…答えは単純ではなく、一人一人が考えていく事なのだと思います。

 

 

作者の次なる作品はいつ?

 

「鬼滅の刃」の大ヒットで一躍有名となった吾峠呼世晴氏ですが、正体不明で様々な噂が飛び交うのみ。今後、新たな作品を世に出すのかどうか、判明するのは少し先になりそうですね。
そこで今後の星回りを見てみましょう。推測すると2023年の木星と天王星の位置が作者にとって大きなバックアップを予感させます。

 

その頃はアニメ・映画版の作品の完結で話題になるのかもしれませんが、もしかすると次なる作品に対しての星の支援かもしれません。果たしてどんな作品でしょうか…?鬼滅旋風の最中に次の作品など想像もつきませんが、作者の今後にも期待を寄せています。

 

 

西洋占星術師:ホシハルカ

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ホシ ハルカ
専門は西洋占星術です。 アメブロ www.ameblo.jp/hoshi-haruka/ ホー...