・人はドラマから何を学んでいるのか?


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ドラマの特徴は、登場人物の日常生活や人間関係などが描かれていて、それを第三者として視聴できることです。
人間は社会的な生き物で、コミュニティーの中でうまくやっていくことを課題としています。
ドラマには多くの登場人物がいて、コミュニケーションをとって問題に取り組んだり、人間関係を構築したりしています。なかには嫌われる人や失恋してしまう人もいますよね。
そんなドラマをモデルケースにして、人はコミュニケーションの方法やコミュニティーでの生き残り術を学んでいるのです。それが、ドラマにハマッしまう理由だといえます。





・ハマッていたドラマなのに、内容を忘れてしまうのはなぜ?

ところで、すごく好きで最終回まで夢中で見ていたドラマなのに、しばらくすると内容を忘れてしまった……なんてことはありませんか?
それは、「続きを見たい」と思っているときのほうが、記憶の定着率がいいからなんです。
心理学者のツァイガルニクは、何かの作業をしている最中に邪魔されてやり遂げられなかった場合と、邪魔をされずにやり終えた場合では、邪魔をされて中途半端な状態になっている場合のほうが90%も記憶が残っていたと発表しました。
このことからツァイガルニクは、「人は再開する傾向にある(そのために記憶している)」ということと、集結に至りたいという「完結欲求」があるのだ、と言っています。

・デートを完結させずに、次の約束につなげる方法


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この完結欲求は、恋愛にも応用することができます。
たとえば、好きな人と食事デートをしているときに、「幻の日本酒が飲めるお店を友達に教えてもらった!」というように、次のデートにつながりそうな話題を提供します。
そこで彼がすぐに、「次はそこに行こうよ」と誘ってくれれば脈アリですが、その場で誘ってくれなくてもしばらく様子を見てみましょう。
そのお店に行くという行為が完結していないので、「このあいだ言っていた日本酒のお店、あれから友達と行ったの?」というように覚えていてくれたり、「行きたい(完結したい)」という気持ちが高まって誘ってくれたりすることがあるからです。
ほかにも、「続きはまた今度話そう」というように、「次回予告」をすることで完結欲求がかき立てられ、あなたに会いたいという気持ちが高まります。





ぜひ、この連続ドラマ効果を恋愛でも使ってみてくださいね!

WRITTEN BY 谷本 由紀

谷本 由紀
心理カウンセラー/マインドフルネスインストラクター 20代は恋愛心理学や占い、モテテクニックの研究...