マインドフルネスで睡眠の質を高める! その理由と瞑想法とは?

最近、眠りが浅くてすぐに目が覚める。
十分な睡眠をとっているのに、日中に眠くなる・・・・・・。
これって、睡眠の質が悪いのかな!?
そんな風に感じることはありませんか?

睡眠の質が下がると寝ても寝ても眠かったり、夜中や朝早くに目が覚めたりすることも。
不眠に悩む人が多い現代ですが、マインドフルネス瞑想をすることで睡眠の質が高まるといわれています。
この記事では、このような内容を解説しています!

・なぜ、睡眠の質を上げる必要があるの?
・マインドフルネスで睡眠の質が良くなる理由
・睡眠だけでは脳の疲労がとれないワケ
・眠りの質を高める「ボディスキャン瞑想」の解説
・瞑想の前に! 良質な睡眠のための3つの準備

マインドフルネスを取り入れて睡眠の質を良くして、快適に毎日を過ごしましょう。


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なぜ、睡眠の質を上げる必要があるの?

夜にぐっすり寝て、朝は気分よく目覚める。これが理想的な目覚めですよね。あなたの睡眠の質は良いですか? それとも悪いですか?
睡眠の質は言うまでもなく高いほうがいいです。が、睡眠の質を上げるための努力や工夫をしているという人は、それほど多くないでしょう。ここでは、睡眠の質を高める必要性と、「睡眠の質が下がっている状態=不眠」の危険性について解説します。
 

 

不眠とはどのような症状?

不眠症とは、なかなか寝つけない入眠障害や、夜中に目が覚めてしまう中途覚醒、予定よりも早く目覚めてしまう早朝覚醒、ぐっすり眠れない熟眠障害などの症状があります。これらの問題が1ヶ月以上続き、日中に倦怠感や意欲の低下、集中力が落ちる、食欲がなくなるといった不調が出てきたら不眠症だといえます。
「あなたは不眠症ですか?」と尋ねられても、「はい」と答える人は少ないかもしれません。ですが、こんな不調を感じていたら、すでに不眠症になっているということなのです!
 

 

不眠になる原因とは?

不眠症の原因のひとつに、ストレスがあります。ストレスが強くなると緊張状態が続き、交感神経が優位に働きます。つまり、常に気を抜けない興奮状態で、心も体もオンになっているということです。だからリラックスできず、眠れなくなってしまうのです。
ほかにも、心や体の病気、薬の副作用など、不眠の原因はさまざまです。なので、その原因に合わせた対処が必要です。
 

 

不眠のまま過ごすとどんなことが起こる?

不眠症が続くと、眠れない、眠りが浅いということにストレスを感じます。また、日中に眠くなったり、意欲がわかなくなったりするので、仕事やプライベート、人間関係にも支障をきたしてしまう場合があります。何事も億劫になり、寝ても疲れがとれないので、気分が滅入ってしまいます。
それから、抑うつ状態のときにも睡眠障害の症状が表れます。不眠症だから気分がふさぐ場合もあれば、精神的な落ち込みや不調から不眠になるパターンもあります。いずれにしても、不眠は心からのSOSサインであり、心と体に大きな影響を及ぼすものなのです。

 

 

 

マインドフルネスで睡眠の質が良くなる理由

2012年にアメリカのロサンゼルスで睡眠の質を改善させる研究が行われました。マインドフルネスを実践したグループと睡眠についての教育を受けたグループに分けて睡眠について調査したところ、マインドフルネスを実践したグループのほうが睡眠の質が改善されたことがわかりました。
睡眠に問題を抱えていると、集中力が低下したり、意欲や食欲が減退したりします。反対に、睡眠の質が高まると、集中力がアップしてパフォーマンスが向上し、イキイキと過ごせます。

それでは、なぜマインドフルネスを取り入れると睡眠の質が上がるのでしょうか? ここではその理由と眠りの質を高める瞑想法について解説します。
 

 

睡眠だけでは脳の疲労がとれないワケ

睡眠は、心と体だけでなく脳を休ませる活動でもあります。脳の疲労をとるためには、体と同じように休息と睡眠が必要です。ところが、ただ睡眠をとるだけでは十分に脳の疲れがとれません。
その原因は、就寝前の脳の状態にあります。ベッドに入って睡眠に入る前に、あなたはどんなことを考えていますか? 「何かを考えよう」と意識しなくても、その日にあった出来事を思い出したり、翌日の仕事について考えたり、なんとなく不安になったり、悩み事について考えたりしていませんか? このように考え事をしながら寝ると、脳は睡眠中も考え続けてしまい、疲れがとれないのです。
 

 

寝つきが悪い人は、さらに眠れなくなる!?

考え事をしていると、頭がどんどん冴えてきますよね。すると、ベッドに入ってリラックスしていたはずなのに、どんどん体がこわばってくるのを感じると思います。たとえば、明日の仕事で心配していることがあったとします。「こんなことが起きたらどうしよう」と想像するほど体が緊張し、交感神経が優位になってしまいます。
すると脳が覚醒してしまい、「明日は早いから眠らなきゃ」と思っても眠ることができません。それが続くと、眠れないことに恐怖を感じるようになり、さらに眠れなくなるという悪循環が生じてしまいます。
 

 

なぜ、マインドフルネス瞑想をすると睡眠の質が良くなるのか?

それでは、なぜマインドフルネス瞑想をしてから就寝すると、睡眠の質が良くなるのでしょうか?

マインドフルネスとは、「今、この瞬間」に集中している状態をいいます。ベッドに入った瞬間は何も考えていなかったのに、目をつぶっているうちにいろんなことを考えてしまう・・・・・・。そんな自分自身の状態を客観的にとらえて、あるがままを受け入れます。
たとえば、明日の仕事について考えていることに気づいたら、「考えちゃダメ!」と自分を否定するのではなく、「明日のことが気になっているんだな」と意識します。そのうえで、何も考えないようにします。ですが、「考えないようにする」というのは難しいものです。そのために、呼吸や体の感覚に集中するマインドフルネス瞑想を行い、思考よりも感覚に意識を向けます。
 

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眠りの質を高める「ボディスキャン瞑想」の解説

体の感覚に意識を向けるには、「ボディスキャン瞑想」がおすすめです。自律神経を整える働きもあるので、寝る前にベッドに横たわって瞑想をしてみましょう!
 

 

《ボディスキャン瞑想の手順》

 

1 ベッドの上であおむけになり、目を閉じて腹式呼吸をする(2分程度)。

(呼吸は鼻から吸って、鼻から吐く。難しいときは口から吐いてもOK)

 

2 頭のてっぺんから順番に、体の感覚を観察する。

頭のてっぺん、おでこ、後頭部、目、鼻、口、ほほ、耳というように順番に感じていく。
熱さ、重さ、痛み、かゆみ、疲れ、緊張、心地よさなど。

 

3 首から腰までの感覚に意識を向ける

首から肩、背中、腰を観察する。肩のコリや腰や筋肉の張り、痛み、重さなどを感じる。

 

4 胸、おなかに注意を向ける

体の前面だけでなく、背面、内臓にも意識を向ける。
冷え、温かさ、内臓の疲れ、胃の痛み、呼吸の深さなどを感じる。

 

5 同様につま先まで意識を向けていく

腰まで進んだら、右脚の付け根から指先まで感じ、付け根まで戻ってくる。
同じように今度は左脚に意識を向ける。

 

6 全身のボディスキャンを繰り返しながら、呼吸に意識を向ける(2分程度)。

 

※雑念が浮かんできたら、「◯◯について考えている」と気づくことが大事です。雑念に気づいたら、そっと意識を体の感覚に戻しましょう。
 

 

ボディスキャンは難しい!? より簡単にできる瞑想法

ボディスキャン瞑想はやや上級者向けです。最初のうちは、体のパーツに意識を向けようとしながらも、「このやり方で合っているのかな?」と戸惑い、集中できないかもしれません。

そんなときは、肌の感覚に意識を向けるだけでOKです。腕や太ももに触れているパジャマと肌の感覚、枕に頭が沈む感覚、ベッドに横たわる自分の体の重みなどを感じます。すると、腰が痛い、首が緊張している、歯を食いしばっている、目が疲れているなど、体の不調や状態に気がつくはずです。緊張している部分に意識を向けて、深く呼吸をして力を抜くようにしましょう。


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さらに睡眠の質を高めるための方法

ボディスキャン瞑想で体の感覚に意識を向けると、頭の中を思考がめぐらなくなってきます。体のひとつひとつのパーツを意識できるようになり、心も体も落ち着いてきます。それが、「今、この瞬間」に集中しているということです。まずは、ボディスキャン瞑想や感覚を味わう瞑想を寝る前に行いましょう。ここでは、さらに睡眠の質を高めるための方法をお伝えします。
 

 

瞑想中は眠っちゃダメ? 瞑想と睡眠の関係とは?

瞑想をしていると眠くなってしまう・・・・・・。そんな人は多いのではないでしょうか。しかし、瞑想は起きている状態で行い、そのまま眠ってしまわないほうが効果を発揮するものなのです! とはいえ、インストラクターでさえ、長時間の瞑想や寝る前の瞑想は眠気と戦っています。

イスに座って行う瞑想や移動時間に外で瞑想するときなどは、そのまま眠ってしまうと危険です。なので、眠くなったら瞑想中でも目を開けてください。姿勢を直し、目を開けることで眠気がおさまります。または、途中で瞑想をやめても構いません。
ベッドに横たわってマインドフルネス瞑想を行う場合は、そのまま眠ってしまっても構いません。起きて瞑想をしたほうが効果は期待できますが、瞑想中に寝てしまった場合でも睡眠の質が上がったという研究報告もあります。
 

 

瞑想をするのは、寝る前? それとも起床後?

マインドフルネス瞑想を行うのは、寝る前でも起床後でもどちらでも構いません。・・・・・・が、同じ瞑想を行う場合でも、朝と夜とでは瞑想の役割が違います。なので、目的に合わせて瞑想を行うのがおすすめです。

寝る前に行う瞑想は、心を鎮めて、体をリラックスさせるものです。副交感神経が優位になると睡眠に入りやすくなります。強いストレスを感じているとき、悩みが頭から離れないときなどは、寝る前に瞑想して雑念を取り払うのがおすすめです。

それに対して、朝の瞑想は1日をエネルギッシュに始めるためのものです。人間のストレスホルモンの大半は、目覚めてから数分のちに分泌されるといわれています。「新しい1日が始まる」と考えることで、「闘争・逃走」本能が刺激され、ストレスホルモンである「コルチゾール」が分泌されます。
不安や逃げたい気持ちを鎮めるために瞑想を行うのが朝の瞑想です。ベッドの中で横になったまま2分ほど呼吸に集中します。その日にやるべきことや仕事への不安などが浮かんできたら呼吸に意識を戻します。すると余計なことを考えなくなり、落ち着いて仕事に取り組むことができます。

午前中は体も疲れていないので、集中力が高まりやすい時間帯です。注意力が散漫になってきたと感じたら5分程度の瞑想をして、集中力を復活させましょう。このように同じマインドフルネス瞑想でも時間帯や目的によって効果が違ってきますよ。
 

 

瞑想の前に! 良質な睡眠のための3つの準備

マインドフルネス瞑想で睡眠の質を高める方法をお伝えしてきました。その効果をさらに高めるためには、瞑想前に準備をしておくことも大事です。ここでは瞑想以外の睡眠を高めるポイントについてお伝えします。まずは眠りやすい環境作りから始めるのもいいですよ!

 

1 寝る前の過ごし方を整える

良質な睡眠のためには、寝る3時間前までには食事を、1時間前には入浴を済ませておきます。睡眠に入るときは体温が下がりますが、入浴後は体温が上がっているために、すぐに寝ようとしても眠れません。早めに入浴を済ませて、ベッドでストレッチや瞑想をするのがおすすめです。

 

2 室温や湿度にこだわる

睡眠に適した温度は、夏は25~28℃、冬は15~18℃。湿度は通年で40~60%だといわれています。ジメジメする夏は除湿を、空気が乾燥する冬は加湿を行い、眠りやすい空間作りをしましょう。

 

3 オフになれる寝室作りをする

質の良い睡眠のためには、自律神経のバランスをとることが大事です。交感神経が優位であるオンの状態では眠れません。仕事や思考モードからスイッチをオフに切り替えることでスムーズに眠りにつけます。

 

そのためには、寝室は寝るためだけの空間にするのがおすすめです。照明を暗くして、肌触りのいい寝具やパジャマを身につけ、お気に入りの香りを楽しむ。そして、寝るときに使用するもの以外は寝室に持ち込まない! スマホの画面も睡眠の質を下げるので、寝室に持ち込まないのがベター。このようにオフになれる空間を作ることで気持ちが切り替わり、気持ちよく眠りにつけますよ。

 

婚活・恋愛心理カウンセラー/マインドフルネスインストラクター:谷本由紀

 

谷本由紀のセッションのお知らせ

 

婚活・恋愛カウンセリング

時間:1時間(60分)料金:10,000円(税込み11,000円)
実施方法:Zoom
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・氏名(漢字とひらがな) ・お住まいの都道府県名 ・希望セッション をご記載ください。

 

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WRITTEN BY 谷本 由紀

谷本 由紀
心理カウンセラー/マインドフルネスインストラクター 20代は恋愛心理学や占い、モテテクニックの研究...