就職活動中、あるいは会社へと新入社員として入社した後は、自身のスキルやキャリアに劣等感を感じる人も少なくないでしょう。
また、しばらく働いていく内に、同期との収入の差を知った時、さらに劣等感が増してくる事もあるはずです。
しかし、劣等感を抱くことは、決して悪いことではありません。
今回は現役の新聞記者であり、心理学ライターでもある響孝二が、新卒生を始め、生きづらく感じている方々にエールを送ります。

・劣等感(コンプレックス)は頑張る意識を生み出している


出典:ぱくたそ

新卒者として会社に勤め、しばらくすると自分に劣等感を抱く人もちらほら出てきます。
中には就職活動中にも心の奥底で感じている人は少なくないかもしれません。

よく耳にする言葉に言い換えるならコンプレックスとも言えますが、これは誰にでも持っているものだから、恥じる必要は全くありません。
むしろ、劣等感があるからこそ、人は努力したり、前を向いたりする意識を持てるのです。
このことを優越性の追求というのですが、劣等感に反発する意識が働くから、熱心に仕事に取り組んだり、目標を作ったりできます。
だから、劣等感を感じているからといって、それを決して恥じる必要はありません。
端から見れば些細なことでも、誰でもコンプレックスは抱いているものなのです。





・劣等感がない人は自分が見えていない

劣等感を感じていない、自分は完璧だという人は、ただ単に自分自身が見えていないだけです。
そうなってしまった場合、その先に発展は考えられないといって良いでしょう。
自分のダメな部分を覆そうという反発する心が生まれないから、前に進んだり向上心を持ったりする意識が働かなくなってしまうのです。

中には、努力や意識では変えられない劣等感、例えば身長が低くて格好悪い、歳を取りすぎているから結婚できない、などもありますが、それは表向きの劣等感と言えます。
それらの解決にはファッションを工夫したり、出会いのチャンスを増やしたりと、具体的な方法が存在するのです。それらのような根本的なコンプレックスと比べたならば、年収やスキルなど、新卒生が抱きやすいコンプレックスは努力次第でなんとでもなると言えます。

それは社会で生きづらく感じている人も同じです。むしろ、自分にとって何が足りないのか、これからどうするべきなのかという、明確な目標を持ち、行動するきっかけになるから、決して劣等感は持っていて悪いものではないのです。

もし、人には言えない劣等感を抱いているのなら、そこを補ったり、改善したりするにはどうしたら良いか、前を向くように考えをシフトしてみると良いでしょう。





心理学ライター:響孝二

WRITTEN BY 響孝二

響孝二
新聞記者、心理学ライター 1977年生まれ 北海道出身 公立高校を皆勤賞で卒業後、国立室蘭工業...