今年は1月8日が成人の日です。成人式当日、晴れ着でキラキラした笑顔はまだあどけなくとも、成人としての責任を背負う年齢となりました。
日本では早ければ10代、遅くても20代前半には社会人としての門をくぐりますが、会社の入社や新しい環境で不安になるのは、新しい人間関係、同僚、上司、取引先とうまくコミュニケーションができるかどうか、というところでしょう。
今回は現役の新聞社記者であり心理学ライター響孝二が、そんな新成人に会社生活のノウハウとエールを送ります。

求められるのはコミュニケーション能力


出典:無料素材画像 写真AC

現在、多くの企業で求められているのは「コミュニケーション能力」ではないでしょうか。対人スキルは社会人として生きていく上で最も欠かせないものの一つ。簡単に言えば常識を持って周囲に気遣いができれば基本的にOKです。ただし、そこに自分の常識を持ち込むと社風に合わない、ということになりかねません。
筆者も最終面接で面接官だった社長に「社風に合わない」という理由で不採用になりました。記者経験としては十分だったのでしょうが、今にして思えば自分の我を押し通すことが強く、新しくお世話になる職場に対する配慮や心配りが欠けていた、と思うところが多くあります。

では「コミュニケーション能力」はどのように身につくか、就職前から準備できることは何かないのか、といえば実は簡単なのです。それはズバリ「訓練」をすること。全く知らない土地、組織、環境で周囲の方と自分から情報を発信する意識を持つことです。





コミュニケーション能力は努力次第で改善できる!

筆者も新入社員は地方の新聞記者としてキャリアをスタートしました。ただ、実際にコミュニケーションや執筆業は大の苦手でした。数学、物理学を専攻する工業大学の学生だったため、いわゆる理系人間の“オタク”側の人間だったので、職場や取材先で苦労を重ねた経験は今でも忘れられません。
ただ、就職する1年前から自分のコミュニケーション能力に関する欠点は知っていましたので、旅をすることで克服しようと努力しました。全く知らない地域で多くの方に触れ合い、新しい情報を知る。話をしてくれる目上の方には常に敬意を忘れない。謙虚な気持ちと、自分はまだまだ知らないという気持ちがあれば、学べることは多くあります。

コミュニケーションを取る上で大事なのは


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最後にコミュニケーションを続ける上で大事にすることが、叱られたときに対して、自分の殻に閉じこもらないということです。
精神医学の概念に「ファイト・オア・フライト」(fight-or-flight)という概念があります。「ファイト」は戦う、「フライト」は逃走する、という意味です。
慣れない職場環境で叱責を受けたとき、つい嘘や言い訳を重ねると信頼が失墜します。正直に自分のミスを認めて、謙虚な気持ちで望むこと、これは長く多くの方の信頼を担保するためには、本当に大切なことです。
ぜひ皆様が、新しい職場や環境で素晴らしいスタートが始まることを切に願っております!





心理学ライター:響孝二

WRITTEN BY 響孝二

響孝二
新聞記者、心理学ライター 1977年生まれ 北海道出身 公立高校を皆勤賞で卒業後、国立室蘭工業...