【花札占いの世界】1月に決意表明して2月にご縁をいただく
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【1月は決意表明】
札の構成
1月の札に描かれている植物は「松」です。
これにプラスして、1枚目は「鶴」と「太陽」、2枚目は赤短冊、3枚目4枚目は松のみで、地方札によっては文字が描かれています。
「松」の花言葉
不老不死・勇敢・同情・向上心・哀れみ・かわいそう・慈悲・永遠の若さ・希望など
「松」の概念
松といえば、まずはお正月の門松飾りでしょう。お寺さんの門の左右で守護を務める仁王像のごとく、お正月に家の門の左右(または片方のみ)に門松を飾る風習は、日常的とは言えなくなってきたとはいえ、まだまだ見る事ができます。
お蕎麦屋さん・鰻屋さんなどお料理屋さんで使われている「松竹梅」というランク付けの言葉も奥ゆかしいですね。一般的には「松」が一番上物という意味で使われています。
また、海岸沿いに沿って防風林の役割を果たしているのも、多くは松です。塩害に強いからだそうです。
松は常緑樹です。寒い冬の時期にも枯れずに青々とし、葉を落とす事はありません。そしてそこから、意志の強さや長寿というワードも見え隠れしてきます。
日本には古来から自然信仰が根付いており、山岳信仰・樹木(巨木)信仰・巨岩信仰・太陽崇拝・月崇拝・星崇拝・動物崇拝などがあります。
その樹木信仰からすれば、松はとても縁起の良い木です。これを伐採すると祟られるという逸話も多く、現代でも松の木を切る時や、神社の大木を切る時、または木を切ってはいけない日(暦を見ればわかります)に木を切らなくてはならない時には、お祓いをしていただく人も多いようです。
「鶴」は日本を象徴している
「鶴は千年・亀は万年」と言われるように、鶴は長寿と繁栄のシンボルです。
日本古来の民話や音楽・絵画にも多く登場する美しい鳥で、民話「鶴の恩返し」は絵本として子供時代に一度は見聞きしている人が多いのではないでしょうか。
また、子供時代に折り紙の鶴を折れるように練習したりしませんでしたか?
日本を代表する航空会社「JAL」の機体には鶴が描かれています。
このように、鶴は日本を象徴する鳥と言っても過言ではないのですが、実は日本の国鳥は「雉(きじ)」です。そして雉は花札には入っていません。
「太陽」は信仰そのもの
太陽は世界的に見ても信仰の対象となっていますが、ここ日本でもお天道様という考え方が太陽信仰そのものです。
「お天道様が見ている」「お天道様はお見通し」というセリフは、誰が見ていなくても太陽があなたを見ているのだから、どんな時でも怠けたり悪事を働くものじゃない、という戒めです。
いうまでもなく、太陽は万物のかなめです。太陽は神様を象徴する存在なのです。
また、家族において、母は一家の太陽であり、母の存在は父とは違うところでラスボス的なところがあるのだと思います。
「赤短冊」考察
一般的に流通している花札には2種類の赤短冊が入っており、字の書いてある短冊と書いていない短冊に分かれます。私が占い用だと見込んでいる花札の赤短冊には字が書いておらず、よって字が書いてあるとか書いてないとかの違いは考慮しません。
短冊といえば、短歌や俳句を書きつける長細い紙や、七夕まつりの時に願いを書いて笹の木に結びつける紙というイメージが一番強いかと思います。
この七夕飾りに使われる短冊について、七夕様という歌の中に「五色の短冊、私が書いた……」というフレーズがあります。この五色とは、陰陽五行の五色だという説があり、それから言えば赤は感謝や礼を意味する色だそうです。
もしかしたら花札の赤短冊の赤は、感謝や礼を尽くす事が基本に乗っているのかもしれません。
以上を踏まえたうえで、札にそれぞれの意味を持たせました。
※伝承として聞き出せたものは、そのまま手を加えずに使用しています。
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【1月の札の解釈】
「松に鶴」
意味
きちんと自分を持っている・凛とした姿勢や態度・困難に立ち向かい乗り越えていく・目標に向かって頑張っている・ポジティブな思考モード・努力家・野心家・ヒーロー・飛躍したい・現実的な夢を追いかける・努力すれば手が届く・耐え忍ぶ強さ・祝い事・幸福・長寿・人を惹きつける力強さ・強運・好機に恵まれる・名声を手に入れる・カリスマ性ありなど
解釈
門松の様に両側に松の木を従えて、鶴が太陽を見上げています。この太陽は昇りゆく朝日だと解釈していますが、もしかしたら沈みゆく夕日かもしれません。鶴の存在感ある鮮やかさ・華麗さは見るものに強い印象を抱かせます。また、冬の寒さに負けず、変わらぬ緑であり続ける松からも力強い存在感を感じます。
この札が逆さに出た時(俗にいうリバース)には、上記のような意味から、「忍耐」などのキーワードが出てくるかと思われます。
「松に赤短」
意味
目標が定まってきている・一生懸命やってきている・暗中模索中・マイネスはバネにしてしまう・実力をつける・実力がついてきた・意識高い系に徹する・勝利・解決する・自信がつく・主導権を握る・良い知らせなど
解釈
松に赤短冊が下がっています。赤短冊はデフォルメされています。これは赤短冊に注目というメッセージとも取れます。赤い色は陰陽五行説から解釈するとすれば、感謝や礼を表します。単純に情熱とか熱くなると読んでも良いかと思います。全体的にポジティブでアクティブなイメージになるのでしょう。
「松の3番札」
意味
疲れている・相手のせいにする・自分では責任が取れない・相手に問題があって自分ではどうにも出来ない・空しい争い・混沌・敗北など
解釈
松の木がぽつんと立っています。そこには他には誰もいないし、何事も起こってはいません。時系列的に見れば、1枚目2枚目で活動的だった札の世界に夜がやってきて(太陽は沈んだ)、今はお休みの時間帯。静の空間です。
「松の4番札」
意味
優柔不断・迷い・乱れ・ブレる・くじけている・腐れ縁・今までやってきた事(やってこなかった事)に対するツケ・最初が肝心など
解釈
引き続き静の空間です。シンと静まり返った中で、再生が始まろうとしています。朝日が昇る前の、一番魔に陥りやすい時間帯かもしれません。この札が出てきた時には、気づいたその時が実は回復して行くきっかけの気づきが起こり、ここは始まりの地点だと見る事も出来ます。ただし、現象としてはこの4枚の中では一番落ち込んでいる運気の元にあると解釈します。もうすぐ朝日が昇ってきます。それを待ちましょう。
【2月はご縁をいただく】
札の構成
2月の札に描かれている植物は「梅」です。
これにプラスして、1枚目は「鶯(うぐいす)」、2枚目は赤短冊、一般的な花札は3枚目4枚目には梅のみ描かれていますが、私の使用している花札の3番目には蛍のようなものが描かれています。
「梅」の花言葉
高潔・上品・忍耐・忠実・独立・厳しい美しさ・艶やかさ・気品・約束を守るなど
「梅」の概念
梅はまだまだ本格的な寒さの続く冬に、春の訪れを予言するかのように咲く花です。紅梅や白梅などに加え、色の濃淡だけに注目して見てもバラエティーに富んでいます。単純に色的に見て、紅白のおめでたい感じがあります。
梅の花は、桃の花や桜の花とざっと見、区別がつきにくいのですが、梅の花びらは先が丸く、桃の花の先は尖っていて、桜の花びらの先は分かれています。
また、梅は老木でも新枝が生えるほどの生命力を持ち、5つの花弁からなる花びらは五福を意味すると言われています。
家紋や神紋としても梅は昔から使われており、特に天神様とは関わりが深く、天神様の神紋社紋には梅が使われており、境内には梅の木が植えられています。
花が終わった後に生る実は、梅干しや梅酒等に加工することで、昔から薬として重宝されています。
「鶯(うぐいす)」は出会いの暗示
梅の咲き出す頃にホーホケキョという鳴き声で春の訪れを思わせる鳥です。その美しい鳴き声からのたとえで「ウグイス嬢」という言葉が出来たようです。
春を呼ぶその美しい鳴き声は、その一方では春の出会いを連想させるなぞかけと読む事も出来、そのためか古来から鶯は歌人に好まれて使われる事も多かったようです。
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【2月の札の解釈】
「梅に鶯」
意味
ご縁が繋がっている・家族でとても良い事がある・家族仲が良い・家族が増える・血族の繋がりが強い・今はまだ厳しいがもうじき良い知らせが来る・(学問を)きちんと良い成績で修める・知性がある・賢明さを持っている・洞察力がある・高貴・品格がある・清純など
解釈
「梅」と「鶯」の組み合わせは、人とのご縁を表しています。家族・身内・血族・親しい友人はもとより、これから身内になる人とのご縁も示唆します。そして、それらの人に恵まれた喜びを表します。角度を変えれば、守るべきものがいるという責任感もありますが、それが喜びにも繋がるのでしょう。
この札が逆に出た場合は、タイミングのズレなど問題が提起されます。
「梅に赤短」
意味
春が来る・合格する・採用される・近親者との交流が吉となる・試練はそろそろ終わり・忍耐してきた結果が良い意味で出る・結実する・成就する・結婚する・故郷を思う・深い情がある・慈しむ心がある・人間関係が良好など
解釈
耐えて頑張ってきた事に対する結果が出ます。やってきた通りの事に対応するような結果が出る事でしょう。全体的に努力不足だと思われる時にも、行動してきた通りの結果が出るようですが、この札は努力を惜しまなかった人に出る札のようです。
「梅の3番札」
意味
好かれているが難がある・好いているが障害がある・結婚に関しての問題・バランスが悪い・独りよがりになっている・家族の悩み・親しい人とのすれ違い・誤解・違和感・新しい出会いがあっても難を含んでいるなど
解釈
梅の木に蛍のような、光のような、なにかご縁はあるようなのだけれど、問題を提起するものが飛んできたようです。良いと思われる事でも条件が付いていて、一筋縄ではいかない案件になっているようです。または、家族血族の中ですでに勃発している不祥事に皆で対処せざる負えない事になっている等、そのような問題を提起している札であるようです。
「梅の4番札」
意味
家族との信頼関係がない・家族バラバラ・仲が悪い・身内であるが疎遠である・孤独・家族血族の縛りが強い・内紛がある・骨肉の争いなど
解釈
梅の木がただ立っています。楽しい雰囲気は全く感じられず、家族や身内・親しい人としてご縁をいただいたことがさも迷惑・邪魔のような感覚に陥っているのでしょうか。自分の思いが他の人と同調せずに、ただインパクトが強いだけになっている場合も多いでしょう。まずは自分の思いを押し付けるのではなく、家族や身内の思いを汲み取ってみない限り、これらの修復は難しいのかもしれません。他人ならもっとフランクに解決できる案件もあるのかもしれません。
今回は1月と2月の札について、私見たっぶりに書かせていただきました。
花札は日本で生まれて日本で育っています。日本の風習・習慣の中で生活する人を占うツールとして、優秀だと思っています。
ありがとうございます。
【花札占い 個人鑑定】
花札占いを含めた個人鑑定を致します。
対面鑑定です。
①今年(2021年2月3日~2022年2月3日)の傾向と対策
②ご相談内容に特化したもの
①または②をお選び頂き、それぞれについて、カード(花札・ルノルマンカード)と九星気学・風水を合わせた鑑定を行います。
場所:神奈川県相模原市近辺のカフェ
または 都内四ツ谷駅近くのレンタルスペース「イエナ」
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uraspi1234@gmail.com 宛にお願いいたします。
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花札占い:うめざわみき