■脳科学・遺伝子学からみた男っぽさ、女っぽさ
数年前から、テレビや雑誌で「薬指と人差し指の長さを比べて、薬指が長いと男っぽい、人差し指が長いと女っぽい」という話題が取り上げられ、面白く使われています。
では、これはどのようなところから出た話なのでしょうか? 信憑性はあるのでしょうか? 考えていきましょう。
下図をご覧ください。
出典:花岡正人
脳科学の分野では、論文として発表されていて、すでに胎児の時から母体の子どもが男性ホルモンである「テストステロン」と女性ホルモンである「エストロゲン」を浴びる量の比率が標準に比べ、どれだけ違うのかが薬指の長さと人差し指の長さ比で分かるというのです。
この比率は、生まれてから一生変わらないとされているので、子どもの才能や自身の個性を知る道しるべともなる面白い統計結果です。
男っぽいか、女っぽいかと言っているのは、「男性脳(右脳有利)/女性脳(左脳有利」」という結果であり、決して、女性が男性脳に寄っていたからといって、気が強くて魅力のない女性というような印象を持ってはいけません。
それぞれの個性・特徴は以下の通りです。
・テストステロン(男性ホルモン)の発達
= 右脳の発達/左脳の抑制 = 薬指の発達(薬指の方が長い)
= 空間認知力、音楽・芸術能力、運動能力が優れ、筋力、集中力があり、リスクを好む
・エストロゲン発達(女性ホルモン)
= 左脳の発達/右脳の抑制 = 人差指の発達(人差し指の方が長い)
= 言語能力、計算能力が優れ、社交性・積極性があり、華やかなものを好む
■間違えてはいけない長さの計り方
指の長さを計るときに、メディアでは簡略されて、指の先端だけを見てどちらが長いかを判断させています。
これは間違いで、上図のように、人によっては薬指の根元が人差し指の根元よりずっと下にある人もいるので、それぞれの指の根元から先端までの長さを計って比べる必要があります。
そして、民族的にも統計の違いはありますが、日本人の場合、平均が、
「人差し指の長さ」÷「薬指の長さ」=0.95(薬指が少し長い)
となっていて、女性でも薬指が少し長いのが標準です。
パッと見て、同じくらいの長さだな、もしくは人差し指が長いとなると比率1.0以上なので、女性脳となります。
■子どもの才能や自身の個性を伸ばす指に現れた道しるべ
この比率は、生まれ持った差で、妊娠中のお母さんの食生活や環境、感情的変化、性格によって胎児にかかるホルモンバランスが変わり、それが指の長さの比となって現われます。
遺伝子学としても、男性ホルモンを多く浴びた薬指の長い男性ほど、精子の数も多く質もよいことが実証されています。
(女性は男性の指を良く見ているという統計もあり、本能的に男性の生殖器の質を評価しているという見方をしている専門家もいます)
子どもの才能として、薬指の方が長ければ、芸術や運動、投資家などの世界が活きやすく、人差し指の方が長ければ、客商売や銀行員、コメンテーター、講演者などの世界が活きやすいと言えます。
ぜひ、一生変わらない指に現れた才能を活かしていただきたいと願っています。
手相セラピスト:花岡正人