■観る人によって異なる左右論……なぜ?
手相を見るとき、どちらの手を見ればよいのか、初めに迷ってしまいますよね。
それもそのはずです。手相学の基本としても統一されていないのです。
これは、長い手相学の歴史の中で、鑑定師の経験や統計により、流派や著名な鑑定師により考え方が多様化してしまった結果です。
どの見方でも、基本は「両手を観る」というのが正しいのですが、左右の意味の違いにより主にどちらの手で見るかが変わってきます。
その主として見る手を、左右どちらかとする、男性、女性で分ける、利き手を見る、年齢により分けるなど、多様化してしまっているのが現状です。
■今の主流は脳科学を基にした「資質の左手」「現在・未来の右手」
日本では、手を組んで親指が下になる方の手を主とする見方が流行ったこともありますが、現在、主流となっているのは、20世紀手相を世界に広げたキロが説いた「左手は持って生まれた手であり、右手は自ら作りだした手である」という考えです。
現在では、それを脳科学的に分析した根拠が多く支持されています。
出典:花岡正人
左脳に脳卒中が起こると右半身に後遺症が残るというように神経の流れは脳と身体で交差しています。
さらに、手の平には多くの神経が通っているので、身体の変化(肉体的・精神的)が脳を通して手の平のしわ(手相)として現れるという考え方です。
▼右脳は、直観や創造性、芸術性などの知覚、感性を司るため、その志向は大きく変化しないとして生まれ持った資質・体質として「左手」に現れる
▼左脳は、話す・書くなどの言語、論理を司るため、その志向は、幼児・学校教育や団体活動により、変化し続ける経験として自ら作り出し変えてきたとして「右手」に現れる
つまり、右手を現在・未来を見る手として主に見ることが多くなります。
そのため、生まれ持った才能や体質を左手で見て、自ら変えてきた現在・未来の仕事運や結婚運、健康運などを右手で見ていくというのが、現在の主流となっています。
私の場合は、脳科学をより重視し、左手は精神的、感情的、感性の変化を見て、右手は現実的、実生活の環境の変化を見て総合判断します。
これは、繊細な人や精神的に弱い方、感情優位な方は、左手の方が変化しやすいという思想にも繋がるため、決して現在・未来を見るのは右手ということではなく、やはり両手をしっかり見るのが大切であると考えています。
■右手と左手の手相が違うほど紆余曲折の人生?
あなたの、右手と左手の手相はパッと見た印象で大きく異なっていますか?同じように見えますか?
右手と左手の手相の違いが大きいのは、どうゆうことなのでしょうか?
1.左手が資質の現れ、右手が自分で作ってきた手と考えれば、大きく異なるほど、レールに乗らず努力で成功してきたとも言えますが、紆余曲折で苦労しているとも考えられます。
2.左手に現れた志向性と、右手に現れた志向性との方向が大きく異なると考えれば、それぞれの才能を持つマルチ人間と言えますが、器用貧乏にもなりやすいとも言えます。
3.遺伝子工学的に見ると、細胞が左右に分かれて腕、手、指と作られていく段階で多少の左右差が出来たとされ、遺伝的に多少の身体の弱さが出ると考えられています。
いずれにしても、両手それぞれに、あなたの個性や才能が現れ、あなたの考えや行動を変えることにより手相も人生も変えていくことができるのです!
手相セラピスト:花岡正人