「類は友を呼ぶ」ということわざの意味


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「類は友を呼ぶ」、つまり、自分の性格と酷似した人間、似た者同士は集合しやすいという傾向にあるということです。
よく考慮してみると、納得する方は多いのではないでしょうか。
自分と酷似している方に好意を抱きやすいという心理を心理学では、類似性の法則と言います。

ビジネスにおいては、良い意味で頻繁に使用されています。
例えば、同じ出身地であること、あるいは共通の趣味を持っていることを話題に盛り込み、親近感を相手に抱かせます。
類似性の法則は相手に対する警戒感を解き、好感を持たせるという効果性も備えています。

類似性の法則は有効な手段です。何と言っても、コミュニケーションが取りやすくなりますし、話題に困窮した場合は共通の話題となり、その場のピンチを助けてくれます。
ただ、それだけでは、類似性の法則が持つ最大限の法則効果を活用しているとはいえません。その最大限の法則効果を得たいのであれば、人になかなか告白できない事柄を話題にすることが求められます。効果性は抜群です。





趣味系であれば、アイドル関係が良い例です。アイドルに没頭していることは、なかなか自ら公表することはできません。
それは相手も高確率でそうだといえるでしょう。この趣味を活用し、「○○、好きなんですか。僕もそうです」という話題を共有することに成功したのであれば、出身地などの表に出せる話題よりも、類似性の法則効果を活用することが可能です。

類似性はコンプレックスの話題となる!?

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類似性の法則の効果性が出やすいケースはコンプレックス系の話題です。ダイエットや家族関係、自分が抱える悩みが最もたる話題といえます。理解をし、かつ共感可能となれば、類似性の法則の効果は絶大といえるでしょう。人には言えない事柄、コンプレックス系で類似性の法則を活用した方が得られるメリットはかなりの確率で高くなります。

更に有効に活用する方法があります。それはマインドの類似性です。
人間は自分のことを理解して欲しい、認めて欲しいという願望を常に持っています。この部分は人間の持つ基本的欲求のひとつであり、言い換えれば、マインドを否定されることを恐れているとも言えます。
なるべくなら、笑われたくないと感じています。それほど、人間のマインドは繊細なものです。
自分の意見を求められ、発言し、否定をされたのであれば、次回から絶対に何も言わないと感じる方は多いと思われます。ただ、自分の意見を堂々と発言することが可能な方は稀です。
このような場合、マインド面の本音を聞き出すことができて、その部分に共感可能なようになれば、類似性の法則を有効に活用することが可能です。

本音はなかなか公表できないものですから、自分の本性や本音を人間関係に悪影響が発生しないように自らかもしだすことが大切です。
マインドの返応性の法則で、自らが本音や本性を醸せば、相手も本音や本性を容易に醸すことが可能なようになるでしょう。
類似性の法則と言っても、様々な場面で活用することができます。
方法論ではなく、類似性の法則という思考論を理解することが最も大切なことです。





心理学ライター:響孝二

WRITTEN BY 響孝二

響孝二
新聞記者、心理学ライター 1977年生まれ 北海道出身 公立高校を皆勤賞で卒業後、国立室蘭工業...