ピカソから学ぶ発想の転換


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20世紀を代表する画家の1人「パブロ・ピカソ」は反ファシズムで有名の1人です。
ナチス・ドイツが影で画策したフランコ将軍率いるスペインの内乱では、ピカソは戦争反対の意思を表明するために、抽象画として現代でも代表作の一つとして紹介される大作「ゲルニカ」を発表しました。
実際の戦争の悲惨さを抽象、つまりデフォルトの技法を取り入れることにより戦争の悲惨さは隠されてはいるが、ピカソがいかにナチスと暴力を憎んでいたかを知ることができます。
この当時、文化、芸術は新しい転換期を向かえ、個性が評価されるようになりました。一見すると、写実画が芸術として評価されそうなものですが、オリジナリティを持った作風で挑戦する勇気、大胆さはピカソならではの発想でしょう。





結果は後からついてくる

これは実は新しく会社に入社した皆様にはとても大切なことなのです。会社に長く在籍していると、先輩社員の多くの方は会社のルールや業務を「常識」としてとらえてしまい、そこからあまり思考をしなくなってしまいます。しかし、ピカソのように常に新しい考えを持って行動すれば、実は何か創造性のある仕事、多くの方に評価されるような結果を残せることは十分にあります。
ピカソの絵は現在、高額で海外のオークションで取引されています。しかし、当人のピカソはそのようなことを望んでいたのでしょうか。
彼は、自らの作品を通して激動の第一世界大戦、第二次世界大戦を実際に肌で感じた歴史的証言者です。
多くの離婚をしながら、新しい妻に対して情熱的だったピカソ。平和を愛する気持ちは、彼の作風の変化があっても共通する目的であったのでしょう。

発想の転換は様々な場面で活用できる


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余談ですが、ピカソは毒性、依存性の強い「ツヨン」が含まれていた酒、アブサンの飲食を好んでいたといいます。その後、アブサンは人体や精神の毒性の強さゆえに一時販売を禁止されました。現在はツヨンを含有しないアブサンが販売されています。
「温故知新」という言葉がありますが、古くを温め、新しいことを知る、つまり歴史から学ぶことも決して少なくありません。その上で、新人の皆様にはピカソのように自分の想像性や行動力を十分に生かして、情熱的に仕事をしてもらいたいと思います
一度発売された「アブサン」もファンがいたからこそ、再販され商品化されることになりました。もしかしたら、アブサンを販売しているお酒メーカーの新人がツヨンの毒性を取り除いて発売すればピカソのエピソードで売れるからと「発想の転換」を考えて販売したのかも知れませんね。





心理学ライター:響孝二

WRITTEN BY 響孝二

響孝二
新聞記者、心理学ライター 1977年生まれ 北海道出身 公立高校を皆勤賞で卒業後、国立室蘭工業...