太陽系の中でひときわ大きな輪を持ち、「宇宙」というと必ずイメージされる惑星、土星。ひとつの星座に2年半〜3年間ほど滞在する惑星です。
肉眼で見える惑星としては最も遠くにあり、太陽系を一周するのに29〜30年ほどの時間を要します。西洋占星術では「義務、責任、努力、忍耐」の象徴として嫌がる人もいる惑星ですが、この土星の影響力なしに社会的な活動は成り立たないくらい重要な惑星です。
その土星は今現在、射手座の最終段階にいます。過去を振り返ると、土星は2014年の12月末に射手座に入った後、2015年の1月中旬に逆行のため蠍座に戻り、同年9月中旬に射手座に入り直して、2年あまり行きつ戻りつしながら運行していました。そしてこの年末の12月20日に山羊座へ移ります。
土星が山羊座に移るとどんな感じ? というのはまた後日お話ししようと思いますが、今回は土星が射手座にいる間どんな意味があったのか? を振り返る時間を持ちたいと思います。
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射手座が象徴するものは
・スポーツと読書
・高等教育
・生涯教育
・海外などの遠距離旅行
・哲学
・精神性
・宗教
・スピリチュアル……
といった「今ここより先のこと、上の次元のもの、より上位を目指す、日常を超えて行動する」といった内容です。
土星が意味するものは
・義務
・責任
・努力
・忍耐
・試練
・縮小
・集中
・時間
・長期的展望
・底力
・晩年
・断捨離……
太陽系に生まれたからには避けて通ることができない土星の働き。
吉凶重視の古い占星術では「不運をもたらすもの」と嫌われていた土星ですが、近年は「困難と試練を努力と忍耐によって乗り越え、長期的な発展に導く」という読み方をされています。
土星は「現実への対応能力」を磨きます。若いころには苦手な、面倒なこと、時間のかかること、下積みや根回しも、ある程度大人になってくると必要性がわかりますし、その後花開くチャンスがやってくる事もわかりますよね。
もちろん苦労ばかりでは苦労自慢になって他人から嫌われてしまうので、そこに希望や喜びを忘れない状態が大切です。
面倒に思える事でも積極的に真面目に取り組みましょう。それによって揺るがない実力や良識が育まれ、社会的に立派に対応できる実績を身につけることが出来ます。そこから晩年にかけての安定した発展、人生展望が見える事でしょう。それこそが土星が与えてくれる成果なのです。
射手座に土星がいる時期は、
・しっかり腰をすえて学ぶ。
・成長のために日常を超えた事に取り組む。
・哲学、宗教、スピリチュアルな事柄に真剣に取り組む。
・様々な学びをしてきた人は、断捨離して焦点を決める。
・学びに対して欲張らず自分の範囲を見定める。
……という事が起こりやすかったと思います。
この3年間にそれらの事柄をしっかりやってきた人は、その学びをもとに次の段階へ進んでいけるでしょう。
振り返ってみて、「ちゃんとやって来なかったな〜」という方は、12月20日までの間に、上記の内容をよくよく考えてみてください。そして短い期間ですが、やれる事があればやってみましょう。
12月20日までにやっておきたいこと
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・もう取り組まなさそうな習い事の古いテキストは捨てる。
・古いスポーツ用品を手放す。
・絶対に読むつもりで買った本は読んでみて、残すか手放すか決める。
・読みそうにない本や資料を断捨離して、本棚をスッキリさせる。
・自分を高めてくれそうな精神的な学びを始めてみる。
・複数の習い事をしている人は、長期的に続けたいものを見極めて集中する。
・旅行カバンの中に残っている以前の旅行の名残りを一掃する。
・自分の成長の足を引っ張るような人間関係とはさよならする。
憧れや挑戦のための整理整頓を実行して、より高い自分への成長を目指す。そこに繋がる行動を、あと2ヶ月足らずの間で意識してみてください。
実行できたら、次なるステージがあなたの前に開けるでしょう。
あなたの人生を、生涯にわたって見守ってくれる土星。ときには厳しく、つらく感じる事もあるかもしれませんが、真面目に取り組むことによって実力が磨かれ、土星からのまなざしも安心できるものになっていきます。長期的な安定と発展には欠かせないパワーを発揮する土星のアドバイスを、あなたも取り入れてみてください。
西洋占星術師:ホシハルカ