どんなにセックスをしても、終わるとなんだか孤独を感じてしまう……それは、セックスの持つ側面、暴力性や激しさが問題かもしれません。一方的に行為を強要される犯罪行為でなくとも、たとえ同意の上でのセックスにも暴力性は常に潜んでいます。
本来は生殖行動、コミュニケーションとして人間に必要なセックスに、どうして暴力性が生まれるのでしょうか。

こんなはずじゃなかった…セックスの暴力性

人が2人揃うだけで、そこには自分と他人という2つの異なる視点が生まれます。
世界はすべて、陰と陽、昼と夜、男と女など、相反する2つの原理でできているという考え方があり、これを神秘学の専門用語では「二元論」と言います。

セックスは、「二元」である男女が、ひとつになる疑似体験ができる行為です。でもセックスをすると、それだけで沢山の相反する要素が生まれます。
例えば、「攻める側・受ける側」、「挿入する・挿入される」、「イカせる・イカされる」などです。

そしてもし相手との力のバランスが崩れたり、苦手なプレイを続けたり、どちらかが限界に達した場合は、セックスが、あっという間に暴力性を帯びてきます。

AVのような激しいセックス

特に激しいセックスは、男であることと女であることの意識をより強めます。

それが良いのだという人も、実は多くいるかもしれませんが、男女の二極化をはっきりさせると、繋がりたい欲求が増して、欠乏感を覚え、ひどくなると性依存症になってしまうこともあります。

AVの撮影現場では、激しいセックスシーンの時は、撮影の裏側で女優さんと男優さんがコミュニケーションを図り、嫌な思いや悲しい思いをしないようにしているそうです。

AVはセックスのお手本ではなく、演出の入ったエンターテイメントなので、見たままの激しいセックスを真似してしまうと、「する・される」という意識の差がどんどん強まり、暴力性を帯びてきて、一体感を得ることは難しくなります。そして結果的に孤独感が強まります。

ひとつになるセックスを知ろう

激しいセックスが、男女の差をより意識させてしまうとはいっても、セックスには好みがありますし、人それぞれに癖もあります。

ですから正解というものはありません。でももし、ひとつになるセックスを望むのでしたら、優しくソフトなセックスをするのが、ひとつの、溶け合う近道です。

パートナーに、今日はまったりとしたセックスがしたいと持ちかけてみるのはいかがでしょうか? そして行為中に目をつぶってしまう人は、相手の目を見るようにしてみましょう。そして相手の呼吸を感じましょう。

まったりとセックスをすると、「挿入する・される」とか、「イカせる・イカされる」などの二極の視点が倒錯し、混ざり合います。それは、安心感のある気持ちよさです。その印象を覚えておきましょう。

ひとつになるセックスが分かると、時には趣味嗜好に合わせて激しいセックスをしても、余裕を持って楽しめるので良いですよ。

WRITTEN BY 森川 七樹

森川 七樹
もりかわ なつき。 元ソープランドで働くソープ嬢。 また、10年以上の主婦経験もあり、家を守...