“命名”とは文字通り“名前に生命を吹き込むこと”

C854_akacyan_TP_V
出典:ぱくたそ

今年もはや6月、雨が降る日が多い季節となりました。
自宅の近くに公園があるのですが、書斎で依頼された占いをしている最中にも、突然の夕立に遭い、外で遊んでいた近所の子供たちの声が、それぞれの家に駆けこむ悲鳴に変わる場面に遭遇することがあります。何はともあれ、特に病気や疾患などもなく、外で友達と一緒に走り回るだけの健康な体に恵まれているのですから、あの子供たちは幸せな幼少期を送っていると言えるでしょう。

占い師の看板を掲げて早18年、私が漢字に魅せられたのは、物心がつく前です。
『漢字辞典』というものを幼稚園の頃から好きで読んでいて、そこから漢字の語源、その字のパブリックイメージとは違う、隠された本当の意味、音霊……興味は尽きないまま、現在に至っています。

検索エンジンで「命名 名付け」「画数 避けたい」「人名に使ってはいけない漢字」などで当サイトまでお問い合わせいただき、その中から、“生まれてくる子どもの名前をつけてください”という、出産を控えたご夫婦からの鑑定依頼を頂くことがあります。
新しい生命にとって最適の漢字、最良の名前を探し当てる作業。私がつくった名前を、一生背負って生きてゆく人がいるのですから、それは大変な重圧です。しかしまた余りにも名誉なことでもありますので、天と繋がる、神聖な時間でもあります。
今回は、そんな漢字の正しい画数についてお話ししようと思います。



“正しい画数の数え方”を考えるーサンズイはなぜ“3画”ではなく“4画”なのか

71206298d5226251d6927ff6d3e05878_s
出典:無料写真素材 写真AC

命名に関してはやはり音霊や陰陽と同様、なんといっても“画数”が重要です。

画数に関して皆さんが一番悩むのは、「占い師の流派によって画数の数え方が違う」という点です。姓名学の流派は、大きく“新漢字派”と“旧漢字派”という2つの大きな潮流があります。

漢数字の「四」は、普通に数えれば5画です。しかし、“旧漢字”の読み方だと“字には数意がこもる”という観点から、『四は4画』となります。私も長く独自で資料を集めてきましたが、“旧漢字の数え方が正しい”という結論に達しました。その観点を踏まえますと、人名によく使われる漢字の部首の数え方は、こうなります。

さんずい→“水”の意味で4画。
にくづき→“肉”の意味で6画。
くさかんむり→“艸”の意味で6画。
ころもへん→“衣”の意味で6画。
しめすへん→“示”の意味で5画。
りっしんべん→“心”の意味で4画。
たまへん→“玉”の意味で5画。
おおざと→“邑”の意味で7画。
こざとへん→“阜”の意味で8画。
てへん→“手”の意味で4画。

『一~十』の漢数字は、数意がこもる観点からそれぞれ“1画から10画”と数えます。

「沢」は7画ではなく、字源の「澤」に直して17画で数えます。

「法」なら8画ではなく、9画です。「裕」の字は12画ではなく、13画が正しい。

「英」の字は8画ではなく、11画です。「珠」は10画ではなく、11画で数えます。

姓名学に初めて触れる方にはややこしいですが、これは姓名判断を行う上で、避けて通れない“掟”とも言えるものです。

未来を担う子どもたちのために良い命名を

私にとって、考え抜いてつくった新しい名前というのは、自分の実の子供のような感覚です。
依頼者である親御さんの所に里子に出して、遠い場所から、その名前がどんどん大きくなってゆくのを微笑ましく見つめる……そんな機会が一体、今世であと何回、用意されているのでしょうか。

“姓名”とは、“生命”そのものです。

日本の将来を担う子供たちに、良い人生を送ってもらえるよう、親御さんも身を削る覚悟で、命名に取り組んでいただきたいと思います。

木から木へこどものはしる白雨かな  飴山實




WRITTEN BY 八田靖彦

八田靖彦
幼少期より日本史に親しみ、日本語の持つ言語的特質に着目。独学で姓名学の研究に入る。早稲田大学在学中よ...